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高齢者雇用安定法改正に向けた議論が進んでいます。
そんな中、経団連は2011年7月19日、意見書「今後の高齢者雇用のあり方について」をホームページに公表しました。
意見書は、厚生労働省の「今後の高年齢者雇用に関する研究会」報告が、希望者全員の雇用確保のために継続雇用制度の対象者に係る基準を廃止すべきとしている点に反対意見を述べています。
何のことかというと…
会社は次のいずれかの措置を講じ、65歳までの雇用を確保することが義務付けられています。
@定年年齢の引上げ
A継続雇用制度の導入
B定年制廃止
この中でもっとも多いのが、Aの継続雇用制度ですが、これについては、労使協定により、継続雇用制度の対象となる高年齢者に係る基準を定めることが可能です。
つまり、労使協定を結べば、全員を継続雇用の対象にしなくてもよいということです。
ただし、事業主が恣意的に継続雇用を排除しようとするなど法の趣旨や、他の労働関連法規に反する又は公序良俗に反するものは認められません。
厚労省の研究会報告は、この「基準」制度を廃止し、希望者全員の雇用を図るべしという方向性を打ち出しています。
これに経団連が異を唱えているということですね。
経営者としては、当然の反応と言えます。
ただ、年金支給開始年齢の引き上げがなされている中、高齢者の雇用の場の確保も、社会的には必要不可欠なことでしょう。
また、7月14日に発表された、電通の「50代サラリーマンの定年後の仕事に関する意識調査」によると、65歳時点では83%が、70歳時点では26%が働いていることを希望しているということです。
そう考えると、日本も本格的にエイジレス社会の実現に取り組まなくてはならなくなっているということでしょう。
そのためには何が必要か?
いろいろあると思いますが、年功序列賃金をそのままにしていては、実現は不可能でしょう。絶対に。
社会全体としてもそうですし、個別企業においては尚更です。
これは、「年齢が高いというだけで賃金が高いというのは…」というだけではありません。
多くの企業では、一定年齢を超えたり、定年後の再雇用では賃金を切り下げていますが、考えてみるとこれもおかしな話です。
ポイントは職務や役割をベースにした賃金決定。
同一価値労働同一賃金の実現が、エイジレス社会実現の前提条件となるのではないでしょうか。
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