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人を採用したとき、その人の賃金をどうやって決めていますか?
悩ましい問題ですよね。
よく見られるのは、入社する人が前の会社でもらっていた賃金を参考にするという方法。
いくらもらっていたかを聞いて、「ウチは○○円だけど、どうですか?」と相対で交渉して決めたりします。
これも、あながち「ダメ」というわけではありません。
賃金額は、会社と働く人が交わす労働契約の内容であり、契約である以上、相対で交渉して決めるのが原則だからです。
しかし、問題は、前職でもらっていた賃金というのは、前の会社におけるその人の価値に過ぎないということです。
「ウチの会社にとってどうなのか」は別問題です。
クライアントさんの賃金実態を拝見すると、説明のつかない状態になっていることが少なくありません。
AさんとBさんは、ランクも評価も、さらには勤続年数や年齢も近いのに、やけに賃金に差があるというケースですね。
話を聞いてみると、採用時のいきさつで決められたものが、そのままになっていたりします。
これ以外にも、説明のつかない差がついている、あるいは、本来ついていていいはずの差がついていないというケースは少なくありません。
放置しない方がいいですね。このような状態は。
働く人のモチベーションに大きな影響を与えます。
「差を大きくつけなくてはならない」とか「成果だけで賃金を決めろ」と言っているわけではありません。
差をどの程度にするのか、何をもって賃金を決めるのかは、会社の考え方です。
問題は、「何を根拠に賃金が決まっているのかが分からない」、つまり、賃金の決定基準がはっきりしないことなのです。
働く人を活性化・戦力化したいとお考えの経営者、人事責任者の方は、「ウチの賃金は何をもって決めるのか」をしっかり考えていきましょう。
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