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賃金はどのように決めればいいのか?
この問題で悩まない会社はないと言っていいでしょう。
業績が順調に拡大していればまだしも、状況が厳しくなってくると、限られた原資をどう配分するかが、大きな問題になってきます。
この問題の難しさは、会社の数だけ解決策があるという点です。 隣の会社がやっているからウチも、というわけにはいきません。(参考にすることは大いに結構ですが) 単なるマネごとは、ほぼ例外なく失敗します。
当然ですよね。 賃金制度というのは、その会社の事業内容、競争環境、業務実態、組織、人員、文化・歴史などの上に成り立つものです。
Aという会社にフィットする制度が、Bという会社にフィットするという保証はどこにもありません。
自社にフィットする賃金制度をどうつくるか? これが人事担当者の腕の見せどころです。
とは言え、どのような賃金制度にも共通する要素もあります。
これが「賃金決定の3原則」。 これを無視して賃金制度をつくることは不可能です。
この3原則以外に、賃金決定で無視できない要因があります。
それが「公平性」。
これは次の2つに分けることができます。
人は、自分の賃金額が他の従業員と比べて高いのか低いのかを気にします。
そして、もし低い場合、その理由に納得がいかないと不満を感じます。
このようなことを「内部公平性」といいます。 賃金が内部公平性に欠けると、人はヤル気をなくし、業績に悪影響を与えます。
こうしたことを避けるためには、賃金体系を整備し、納得感のある賃金決定ができるようにしなくてはなりません。
一方、人は自分の賃金額が他社に比べてどうなのかも気にかけます。 特に、同業他社の賃金水準は気になるところです。
これを「外部公平性」といいます。 外部公平性に欠ける、つまり自社の賃金水準が他社(特に同業他社)と比べて不当に低いと従業員が感じると、人材の流出につながります。
賃金の外部公平性は、アトラクション(人材獲得)、リテンション(人材引きとめ)に密接な関係をもつのです。
この「2つの公平性」を満たすようにするにはどうしたらいいでしょうか?
その決め手になるのが、人事評価制度。
まず「内部公平性」ですが、これの決め手は、基準に基づいた賃金決定です。つまり、公平な人事評価。
一方、「外部公平性」ですが、賃金原資を増やせれば、かなりの部分まで解決できます。
しかし、それができれば苦労はしませんよね。
また、それができても、公平感は充足されません。
ここでもポイントになるのは、人事評価とそれに基づいた賃金決定です。
これにより、メリハリの効いた賃金決定を行い、パフォーマナスをあげている人の賃金を高くしつつも、全体の人件費の伸びをコントロールすることが可能になります。
賃金コストは大きいです。経営状況が悪化すると、特にそれを感じます。
しかし、賃金を単なるコストと捉えず、従業員を活性化・戦力化する「マネジメントツール」と考え、活用しましょう。
それが、業績回復・向上の切り札なのです。
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