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賃金体系を見直した結果、不利益を被る人がいたら?(2)

賃金制度改革と法律の関係は、次のように整理できます。

  • 賃金制度改革の結果、不利益を被る人がいる場合、やはりそれは、就業規則不利益変更になる。
  • しかし、経営危機等による不利益変更と同じ基準、すなわち業績悪化など差し迫った状態になければならないわけではない。「戦略的就業規則変更」も、高度の経営上の必要性があると解される。
  • ただし、たとえ必要性があっても、変更に合理性がなくてはならない。

では、賃金制度改革による就業規則変更の合理性は、いかなる基準で判断するべきでしょうか。

それは、次の5点と考えられます。

  1. 制度内容、評価基準が公正・透明であること
  2. 賃金総原資は同じであること
  3. 一定の経過措置が設けられていること
  4. 特定の層に不当な不利益を課すものでないこと
  5. 労働組合等と十分な協議を尽くしていること

@制度内容、評価基準が公正・透明であること

制度が一定のポリシーの元に設計されており、内容が公開されている必要があります。 特に成果・貢献度重視型の人事制度にする場合、ここがポイントになります。 中でも人事評価制度の内容や基準は、賃金や格付といった重要な労働条件に直結するものであり、最重要ポイントといえるでしょう。

A賃金総原資は同じであること

新賃金制度は、原資イコールが原則です。 もし新制度移行によって賃金総額が減るようであれば、これは「戦略的就業規則変更」ではなく、従来の就業規則不利益変更の法理が適用され、「差し迫った経営の危機」が要件となるでしょう。

B一定の経過措置が設けられていること

新賃金制度導入によって労働条件が下がる労働者に対し、激変緩和措置など一定の経過措置を設けているか否かも、重要な判断基準となります。

C特定の層に不当な不利益を課すものでないこと

中高年など特定の層を狙い打ちにしたような制度変更は、「戦略的就業規則変更」とは認められない可能性が大です。 ただし、定年延長に伴って高齢者層の賃金を抑制するなど、関連する他の労働条件の改善状況とセットで行う場合は、有効とされる可能性があります。

D労働組合等と十分な協議を尽くしていること

労働組合や労働者代表と誠意をもって協議することは、ここでも重要な要件となります。

賃金制度は経営環境や事業内容などの変化に伴って、常に見直していくべきものです。 もちろん、現在の制度に問題点がある場合もです。

しかし、働く人の納得性や、コンプライアンスを無視しして、強行してはなりません。
この点をしっかり押さえて、よりよい制度を目指していきましょう。

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