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賃金、人事制度講座

定昇とベアを考えると(1)

昇給・降給もベースアップ（ベア）も、賃金額を改定するという点では同じです。

しかし、それぞれの意味や機能は異なります。
これらについて、人材マネジメントと人件費管理それぞれの視点からみていきましょう。

◆人材マネジメントの視点

昇給・降給は人事評価や年齢・勤続年数など、予め定められた基準に従って、一人一人の賃金額を上下させることです。

そのため、個別性が強くなります。

そして、個々の社員のモチベーションに与える影響が大きいです。

年齢が1歳上がったり、勤続年数が1年増えると昇給するようになっている場合、「1年頑張れば賃金が上がる」という気持ちにさせます。

勤続年数といった単純な基準でもそのような効果があるわけです。

そのため、人事評価によって昇給額に差がつくという仕組みにしている場合は、さらに刺激性が強くなり、モチベーションに与える影響は大きくなります。

もちろん、マイナスの影響もありますので、制度設計には注意が必要ですが、その手の話は別の機会に。

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