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賃金、人事制度講座

賃金表の作り方(6)

一方、賃金表が重複型の場合は、同一等級内の賃金幅などを柔軟に設計できます。

また、降格(等級のダウン)時の賃金の下がり幅(降格ショック)は比較的小さくできます。

ただ、等級は異なるが基本給は同じだったり、逆転していたりといったことが起こります。
等級の位置づけが曖昧になるのは否めません。

開差型の賃金表はドラスチック型、重複型の賃金表は現実型・モデレート型といっていいでしょう。

なお、下位等級の上限金額と上位等級の下限金額が同じという「接合型」という形態の賃金表もあります。
開差型と重複型の中間的な形態といっていいでしょう。

現実の賃金設計では、当初の賃金表ルは重複型になることが多いです。

ただ、その場合でも、重複の度合いが大きくなり過ぎないようにします。

そうしないと、何のための等級制度なのか分からなくなってきますから。

その上で、運用を重ねる中で、会社のポリシーに合った形に徐々に修正していくのが現実的です。

もちろん重複型がポリシーにも合致しているということであれば、無理に変える必要はありません。

このようにして新しい賃金制度に移行していくわけですが、テーブル修正だけでは対応できないこともあります。

上限超えの額が大きすぎる場合ですね。

このような場合は、別途移行措置(経過措置)を考えます。

それはまた後日。

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