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失敗している会社の多くは、いきなり全社的に導入したか、下から導入したかというやり方をしています。
目標管理制度の鍵を握るのは、管理職です。この層が、制度のことを十分に理解していないと、うまくいきません。
目標を立てたことのない管理職が、部下に目標を立てさせたり、その目標の適切さを評価するのは無理です。
まず、上位階層から制度を導入し、うまく回り始めてから順次下の階層に広げていくべきです。
また、下から導入すると、ほぼ間違いなく、「下のものばかり達成度を厳しく問われる」という不満が噴出します。
目標管理に適する職種、適さない職種というのがあります。
適している職種の代表が営業、企画、適していない職種の代表が定型事務や製造でしょう。
しかし、このような、適していない職種でも、目標管理は可能です。
ただ、いきなりこれらの職種に入れるのは避けるべきでしょう。まず、向いている職種からはじめ、順次職種を広げていくのがスムースです。
目標管理は人事評価のためだけのツールではありません。
人事評価は、目標管理の目的の一部です。
そして、人事評価に目標管理を使うのは、とてもシビアな話です。
単純に考えれば、誰でも、達成が容易な目標を立てようとするでしょうし、達成度評価では、目標未達ならその原因を自分以外の外部要因に求めようとし、目標達成ならその原因を自分の功績にしようとするでしょう。
これだと、目標管理が果たすべき重要な役割、すなわち、マネジメントのシステム化と人材育成という重要な役割はとても果たすことができません。
まず、マネジメントシステムと人材育成というところをしっかりと押さえ、その仕組みがうまく回り始めてから、人事評価に使うべきでしょう。
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