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人件費は、@経費、A社員の生活、B社員の動機づけ・活性化という「3つの視点」で捉える必要があるというお話をしました。
つまり、人件費を単純に「経費」とだけ考えてはいけないということです。
しかし…
経費であることも確かです。
人件費をまったく意識しない経営者はいないでしょう。
経費は、できるだけ低く抑えたい。
経営として、これは当然のことです。
では、そもそも人件費が「高い」とか「低い」というのは、何を基準に考えればいいのでしょうか?
これが意外とはっきりしません。
決算書を見て、「結構ウチの人件費は高いなぁ」とため息をつくこともあるかもしれません。
しかし、しっかり利益が出ていれば、あながち「高い」とも言えないかもしれません。
私は独立前、製造業、サービス業(出版社)の2つの業種を、トータル23年経験しました。
当然、両者の売上高人件費比率は、相当違います。
後者の人件費比率は、前者に比べると高くなります。
出版社時代、産業界全体の人件費比率と自社のそれを比較して、「わが社の人件費は高すぎる。何とかしろ」という幹部がいました。
それは、「?」。
設備投資(減価償却)など、経費構造がまったく異なる中で、単純に比率を比較しても、意味がありません。
そんな説明をしたところ、その幹部が本当にいいたかったことは、働かないのにいい給料を取っている社員のことでした…。
それは問題が違います。
(しかし、結構このように、いろいろな問題をごっちゃにして論じていることが少なくありません)。
それはともかく、経費としての人件費を考える場合、人件費だけを見ていても、それが高いのか低いのかはよく分りません。
では、どうすれば?
それは、「業績数字との関係で人件費を見る」ということです。
その「見方」には、いくつかの方法がありますが、代表的なものは、次の2つでしょう。(私も、この2つは必ず見ます。)
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