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事業活動は、PDCのサイクルで回っていきます。
P=Plan(計画)、D=Do(実行)、C=Check(検証)ですね。
日常、このサイクルをどれだけ意識しているかは、その会社の仕事の仕組み、1人1人の仕事への取り組み方によると思います。しかし、どんな会社でも、予算と決算は必ずあります。そして、みな、予算達成のために日々努力しているわけです。
このPDCという当たり前のサイクルと無縁なことが多いのが、教育研修なのではないでしょうか。
このサイクルが回りにくい理由のひとつとして、研修の効果測定の難しさがあります。
研修は、実務に密着したようなものを除くと、実施してすぐに効果が出るということはあまりありません。
そのため、「研修をやっても、どれだけ効果があるのか?」ということになってしまうのです。
効果測定が難しいというのは、ある程度は仕方のないことだと私は考えています。
でも、だから効果測定はやらなくていいということではありません。この問題、また項を改めてお話します。
もっと問題なのは、何のために研修をやっているのか、会社も人事部門もきちんと認識していないケースが多いということです。
「何のために研修をやるのか」という原点を考えてみましょう。
会社には色々な人材がいます。人材のレベルも様々です。
一方、会社が業績を上げていくには、人材のレベルも上げていかなくてはなりません。
会社が求める人材レベルと、現実の人材レベルにギャップが生じている場合、そのギャップを埋める必要があります。
研修をなぜやるのか――この理由はいろいろありますが、最も優先度の高いのは、この「ギャップを埋める」ということです。
ということは、研修を実施する上で、まずやらなくてはならないのは、次の3つです。
もし職能要件書のような、「会社が求める人材とは何か」を整理したものがあれば、それを使うのがいいでしょう。
なければ、そのようなものを作っていきましょう。
予算、経営計画などから拾い出します。場合によったら、経営トップに聞くのがいいかもしれません。
人事評価の結果などを活用しましょう。人事評価は、賃金や賞与を決めるためだけにやるのではありません。人材育成にも活用しましょう。
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